IT法務の基本① 契約と契約書
契約は、契約の申込みとこれに対する承諾によって成立します。保証など一部の類型の契約を除けば、申込みや承諾は口頭でも構いません。
逆に言えば、契約書がなくても契約は成立するということですが、契約の成否や内容についてのトラブルを避けるために、契約書は必ず取り交わすべきです。万一訴訟となった場合は、重要な証拠となります(逆に契約書がないと、手掛かりさえつかめないことがあります)。
契約が成立すると、契約当事者(例えば、買手であるユーザと売手であるベンダ)は、契約の内容どおりの権利を取得し、義務を負うことになります。契約に基づく義務は任意に履行するのが基本であり、多少のトラブルが生じても、多くは話し合いで解決されるのが通常です。
それでも、関係がこじれてしまい、一方が完全に履行を拒むといった事態に陥ることもあります。このような場面でこそ契約の効力が期待されるわけですが、そのままでは契約に強制力はありません。訴訟を提起し、債務名義となる勝訴判決を得て初めて、強制執行することができるようになります。